プロローグ

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兄としてはもっと真耶に世界を知って欲しい。 俺なんかよりもかっこいい男なんかいくらでもいる。俺より優しい人なんかそこらへんにいるんだ。 真耶は大事な妹。だからこそ幸せになって欲しい。 その思いは前まではあった。 でも、真耶にとっての幸せとはなんだろうと考えた時に家族全員が楽しく生活出来ることが真耶にとっての幸せ何じゃないか、と考えた。 だから、俺は真耶の好きにさせてやる。近親相姦にはならないが可愛い妹のためなら我慢してやる! 「兄貴ぃ……もしかして怒っちゃった?私が迷惑かけるから……ごめんなさい(ぐすん)」 俺が考えていた間、無言だったからか真耶は怒ったと勘違いしてしまったようだ。 真耶は俺の前以外では絶対に泣かない。 親の前でも友達の前でも泣かない。 「怒ってないよ真耶。少しだけ真耶のこと考えてただけだよ」 真耶は一瞬にして目の輝きを取り戻した。 まずい事を言ってしまったぁ。
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