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美姫は中学生の頃は女子小学校に通っていたこともあって男子とはほとんど会話をしていなかった。
女子とは普通に話せるから、男女の差が激しかった。
今でも、ほとんどの男子とは上手くは話せないが久遠くんは性格が良さそうだから話せたんだろう。
ガラッと教室のドアが開くと一斉クラスのみんながドアに視線を向けた。
「ねぇねぇ葛城くん今日何処か行かない?」
「うーん…ごめんね、静。今日は予定があるんだ」
「そうそう、葛城くんは私とデートするから静ちゃんは今日は予定ないよ」
「いや、デートもしないけど、今日は予定があるから二人ともごめんね」
甘いオーラを出しながらみんなに聞こえるぐらいの大きさで、話をするあいつら。
女を両端に抱えて登校かよ。いいご身分だな、おい。
葛城は女子に謝ったあと、こっちに向かってくる。
あいつの席がこっちだからだろう。俺たちに用はないはず。
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