6、新入生歓迎会 後半戦

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「何だ?」 止める理由がわからず首を傾げる。 「えっと、その……俺は捕まえてくれないのか?」 「隼人を?」 何で? 捕まったらサッカー部の沽券に関わるとか言ってたし、逃走者なんだから逃げるのが普通なんじゃ? いくら考えても隼人の言っていることがわからず、諦めた。 「よくわかんないけど、逃げた方がいいだろ? てことでじゃあな!」 「え、ちょ、萌貴!?」 呼び止めるような声も聞こえたけど、俺は話すことがもうないのでそのまままた走っていった。 しばらくしてまた友達に会った。 「萌貴!」 「ん? あ、昂(ゴウ)!」 同室の……とがわ…外川、だったかな。 派手な赤髪の奴で、隼人と同じくらい仲が良い。 いつもはほとんど見せない微かな笑顔をつくると、萌貴に駆け寄って来て言った。 「……ひさびさだな、こうやって話すのは」 「そうか?」 同室者の昂とは、ほぼ毎日会っている。 会えないのは大抵、昂が夜になっても帰って来ないときだ。
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