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「部屋でも、お前帰ってきたらすぐ寝ちまうだろ。食堂にも来ねえし……生徒会と、一緒にいんだろ」
浮かんでた笑顔も消え去り眉を寄せる昂。
確かに最近は生徒会室にずっといて、お昼も運んできてくれるから生徒会とばかりいる。
一人を覗いて。
「何だよ、拗ねてるのか? 俺達友達じゃんか!」
「拗ねちゃいねえ、でも………そう、だな。友達……」
「?」
歯切れが悪いので不思議に思ったが、顔を覗き込んでどうした? と言うと昂は慌てて離れた。
俺はむっとして言った。
「何だよ、拗ねてんじゃんか」
「ち、違うっつの。それより、何か急いでたみてぇだが、誰か探してんのか?」
「ん? いや、とりあえず走ってるだけ。けどまだ誰も捕まえてないんだ!」
知り合い見つけても捕まえる気にならないんだよな~と言うと、昂も眉を寄せてわけわからんって顔をした。
けどまあ、いっか。また探しに行こう。
「じゃあな昂! 俺もう行くから!」
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