6、新入生歓迎会 後半戦

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思えば昔からそうだった。 知り合った人には大抵優しくしてもらえるし、笑顔を見せてくれる。 この学園ではわかってくれない奴も多いけど、ちゃんと話せれば誰でも素直になってくれる筈なんだ。 でもその筆頭にいる親衛隊とは関わるなと、生徒会のみんなや昂、それに理事長である叔父さんも言ってくる。 隼人もはっきりとは言わないけど、親衛隊と聞くと嫌そうな顔をしていた。 何でも淫乱だったり、親衛隊持ちと話すだけで制裁とかを加えてきたりするらしい。 だから友達が少ないのかと思ったら、凄く悪いことだと思った。 隊長らしい一樹がそんなことをしてるなんて全然想像もつかないから、きっと他の親衛隊にやらされてるんだ。 副隊長の邦宏とか、俺に酷いこと言ってきたから、怪しい。 ああ、でも、話を聞いてると一樹が特に淫乱らしいんだよな。 絶対違うと思うんだけど……どうしてみんなそう言うんだろう? どうしてみんな意地悪なことをするのか、わからない。 でももっとわからないのは──雪斗だ。 そのまま適当に走っていると、また後ろから声を掛けられた。 「相馬萌貴」
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