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そしてそこで微笑むと、
「ちょっと、僕達に着いて来てくれない? もちろんオーケーしてくれるよね? “お話”をしにさ」
「話………」
今俺は、誰かを明確に探してる訳じゃない。
もう少しでわかりそうな気もしたけど、ちょっとくらい鬼ごっこを抜けても良いかもしれない。
それに話をちゃんとすれば、こいつらもわかってくれる筈だ。
「わかった。いいぞ」
☆
《──のは副会長様と書記様ですが、いやー、一体誰が捕まえるんでしょうね、気になるとこバンッ─っえ? ちょ、今放送中……って風紀!? え!? え、音量? って長い? そんなこと言われましても、て駄目です! 嫌!? 切っちゃ──》
ブツッ
……奏さん、かなぁ。
まあ、放送の始めも馬鹿みたいに音量が大きかったから仕方ない、のかな?
また随分怒ってそうだなぁ。
篠崎雪斗は、身体を縮こめて隠れていた。
具体的に言うと化学準備室に。
雪斗は足は遅くないが、子供の頃まともに運動しなかったせいか体力はない。
そのため、鬼ごっこの間は基本的に隠れることにしていた。
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