6、新入生歓迎会 後半戦

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空き教室に踏み込むと、一人が尻を着いた萌貴君を後ろから羽交い締めにしており、その横に2人、やはり図体の大きい生徒が立っていた。 残り2人かと思ったら、3人だったらしい。 「雪斗!?」 驚愕に目を見開く萌貴君に笑いかけたくもあったけど、僕は拳に力を込めてその人達を見た。 表情は冷静でいて軽く睨み付けるように。 3人は同じようににやけていた。 気持ちの悪さに身震いしそうだ。 「生徒会の副会長様じゃーん」 「誰だよ。適当にいなしとけばいいっつったの」 「………ばーか。お前だろ?」 人が来てもこうして逃げなかったのは、やはり一人くらい何とかなると思ったのだろう。 そして生徒会である雪斗を見ても、逃げるどころかむしろ楽しげだ。 悪いことをしてるとこれっぽっちも思ってない。 ふざけるな。 「あなた達……何をしているのかわかってるんですか? 今すぐ萌貴を離しなさい」 「うわ、萌貴~だって。副会長も虜にしてたわけ?」 「いいえ」 心底可笑しそうに笑う男に即答する。それでもなお生徒達は笑うのをやめなかった。 「なんだ、嫌いならほっとけばいいじゃん。ご立腹なんでしょ」
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