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「可愛くねえな、おい」
「ムカつく……なっ！」
立っていた２人が雪斗に襲いかかる。
萌貴君が泣きそうになりながら、僕の名前を叫んだ。
「大丈夫ですよ」
容赦なく殴りかかってきた一人を最小限の動きで避け、ついでに足を引っ掛けて転ばす。
もう一人の男が驚いて立ち止まるも、まず掴まえて攻撃を加えようと雪斗に片手を伸ばした。
掴まる直前に体制を素早く低くし、相手の伸びている腕の裾を掴んで後ろに引っ張る。
前屈みになりバランスの悪い体制となった男の頭の後ろに手を添えて、力任せにそのまま倒した。
「っ、てんめぇ…！」
先に倒れた男が復活して怒り狂った顔で雪斗に襲いかかる。が、僕は身体の勢いをそのままに、まだ体制の低かった男の頭を回し蹴りの要領で蹴りつけた。
「うぐっ!?」
「このっ、ナメてんじゃねえぇぇ！」
叫んだ男が振り回す腕を避けまくる。
すぐにしびれを切らした男の隙を突いて懐に潜り込み、その顎を殴りつけた。
即座に襟元を掴まれてしまったが、僕は逆に男の肩の服を掴む。足を浮かして全体重で引っ張るようにし、倒れる前に相手の頭の横に足を持ってきて蹴り、身体を捻らせて男が下になるように床に落ちた。
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