6、新入生歓迎会 後半戦

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「……違う」 震える声で、雪斗は言う。 いつの間にか抜けていた力が、また握り拳を作らせた。 「違います……!」 彼は、まだ幼い子供なんだ。 だから黙っていてくれない。 僕は、それに答えなくちゃならない。 「私がそれを望んでいるから、今があるのです」 僕は、篠崎雪斗は、僕が望み、僕が作った。 だって、僕は無理をしてるんじゃない。努力しているだけだ。 「今までの笑顔は全て偽物でしたと、そう言えばいいとでもいうのですか?」 みんなを騙しているつもりなんて、最初から無かった。 「そんなこと、言う必要が無いんです」 萌貴君はずっと黙ったまま。 悲しげに顔を歪ませて、どうしてと、雪斗に語り掛けるように真っ直ぐに見てくる。
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