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誤解されては明良に何て思われるかわからない。
今の状況を誤魔化す為にも、雪斗は口を開いた。
「明良、ちょうどいいところに来てくれました」
「何?」
萌貴君が何も言わないのを横目に、僕は振り向いた。
明良はそこで驚いた顔をする。
いつも通りの声のトーンだったのに、雪斗が笑ってなかったからだろう。
「……何があった」
真面目な顔のまま、僕は答える。
「萌貴が、制裁に合いました」
「何っ!?」
途端に焦った顔をする明良。
すぐに萌貴君に目を向けて、迫る。
「萌貴、怪我は! 大丈夫なのか!?」
「だ、大丈夫だぞ! どこも怪我してないし、雪斗が、守ってくれたから!」
肩に掴みかかった明良に慌ててそう答える萌貴君だけど、明良の顔は段々と青くなっていく。
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