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それでも立派なタイムロスにはなってしまった───
「タァッッッチ!!」
大きな叫び声に思わず後ろを見ると──‥‥!?
「ちょっ……!」
視界いっぱいに入ったのはジャンプしてこちらに飛び込んでくる萌貴君。
スローモーションのように感じられる一瞬。見えたのは必死な表情で手を伸ばす彼。
何故、そこまで……?
「雪斗ぉ!」
「でも何も跳ばなくてもぉぐっ!」
若干素が出てしまいながら萌貴君を受け止める。が、もちろん受け止めきれず盛大にそのまま倒れた。
初めて彼と会ったときと同じように頭をぶつけて悶絶(モンゼツ)。
その衝撃に耐えていると、
《しゅぅぅうりょぉおぉおお!! これにて新歓鬼ごっこ、終了です! 果たして生徒会後半戦唯一の生き残り、篠崎副会長は捕まったのかぁああ!? 全員、体育館に速やかに集合だぁああ!! 急げ!》
ああ……捕まっちゃったよ、放送部部長君。
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