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「出来たぞ!」
「ありがとうございます。しばらく忙しいので少し先になりますが、よろしいですか?」
「わかった!」
さり気なく問題を起こさない為の対策期間を設け(モウケ)、満面の笑みを向ける萌貴君に微笑みを返した。
どうも彼は今、機嫌が良いようで何も気にしている様子はなく、とりあえず全て上手く行ったことに雪斗は内心でガッツポーズする。
すぐそのまま明良に顔を向け、軽く会釈(エシャク)するように首を傾ける。終わりましたという合図だ。
どこか釈然としない顔でいた明良はそれでもしっかり頷き、体育館の生徒達を見渡す。
「今ので全てのプログラムが終わった。鬼は捕まえた逃走者の内1人だけに1つ命令するか、生徒会達と同じ日程でデートに誘える。無茶な命令は風紀が許可しねぇからやるなよ。
そんじゃ、これで新入生歓迎会を終わりにする!」
明良の力強い声に歓声があがった。たった2時間だけど長かった新歓がこれで終わったのだ。
まだステージにいる萌貴君は未だに携帯を見ながら嬉しそうにしている。
制裁なんかもあったけど、少なくとも表面上は平和に終わることが出来て雪斗も喜びを感じて微笑んでみた。
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