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「……そう言えば、何でだ？」
………………は？
「お前、何……言って…」
「いや……確かに、そうだな。お前を捕まえたときにはデートに行くって思ってた気がするし、 そもそもお前捕まえようとしたのが……大勢に追いかけられるお前見て何か……捕まえよう、と、思って……理由？ 理由は……何だ？」
「………おい」
しきりに首を傾げるこいつに、俺は渋い顔でそれだけ突っ込む。
けれど頭にはてなマークが浮かんでそうな副隊長は、その後もぶつぶつ……と言うよりやっぱり淡々と独り言を呟く(ﾂﾌﾞﾔｸ)。
「う、ん……お前が何で追いかけられてるのか自分で全く理解出来ずに逃げているのを見て、胸の辺りがくすぶったと言うか……」
「あ？ 理解って……」
何のことだよ、と聞こうとしたが、その前に副隊長は俺の方に向き直って、言った。
「だが、そんなことはどうでもいい。ただ、お前が他の奴に捕まえられて、デートでもするのかと思ったら、いらついた。デートを命令しようと思ったのは、当然のように考えてたから、理由なんてわからないがそれで構わない」
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