7、結果発表とその後

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それで朝、副会長様がな……にこやかに色々話し始めた副隊長の言葉なんて頭に入らねぇ。クッソ。 上目遣いで睨みつけると、それに気付いた副隊長が訝しげに一樹を見る。むしろ蔑む(サゲスム)ように。お前マジか!? 仮にもデート誘った相手だよね!? いや命令だけど! 副会長に関わることは嬉しそうに、他は淡々と、今までのスタンスを崩さず親衛隊の仕事を進める。何で俺だけこんな色々考えないといけないんだよ! だが、ごちゃごちゃ考えてみたところで副隊長はたぶん命令を変えたりなんかしねぇ。仕方なく、本当に仕方なく、仕事の話に付き合うと、 「それで副会長様が、親衛隊とお茶会をしてくださるそうだ」 「…! へぇ」 これは純粋に驚いた。新歓の日の勝手な制裁で、優しい副会長のことだ、完全にとは言わなくても、親衛隊と関わらないようにすると思っていたからだ。 きっと、俺以外の親衛隊も、そう思ってたに違いない。 けど、俺の考えは副会長の前では浅すぎたらしい。 「自分はあくまでゆっくり話がしたかっただけで、転校生……相馬萌貴を特別視している訳ではないということを、同じ行動を親衛隊ともすることによって伝えたかったらしい。もちろん、二人きりで夕食を食べるのと大人数でお茶会をするのはまるで意味が違うかもしれないが、暴動は起こらずに済むだろう」
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