7、結果発表とその後

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「隊長は自分を平凡だなんだって言うがな、平凡な一生徒がまだ一年生にも関わらず親衛隊、それも一番大きい生徒会親衛隊の隊長に任命されるわけがないだろう? 隊長が隊長になってから制裁への意識も減ってきてるし、隊長が誰彼構わず寝るっていうのがくだらない噂だって知ってる奴は、全員大なり小なり隊長に好意を抱いてる。隊長と話したくて親衛隊に入った生徒だっているんだぞ?」 珍しいほど捲し立てる(マクシタテル)副隊長に、一樹は戸惑いを隠せなかった。 「そ、それが事実だったとしても、副会長に比べたら全然だろ? 別に、頭も大して良くねぇし」 「特待生が何言ってる。副会長は別格だし、むしろそれが隊長が狙われる理由でもあるんだぞ?」 「は?」 狙われる? 何言ってんだ、こいつ。 「何言ってんだこいつ、って顔してるな」 「っあったりまえだろ。お前の言い方だと俺の淫乱だとかの噂が嘘って知ってる奴から狙われてるってことだろ。淫乱を狙うクズ以外に、なんで平々凡々な俺に対してそんな……狙うなんてことになんだよ」 まして、女ならともかく、男だぞ? 一体何を勘違いしてるんだか。 しかし、副隊長は眉を寄せた顔から、急に真面目な顔になった。じっと目を見つめられ、一瞬、息が詰まる。
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