3、隠さねばならぬ秘密

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雪斗は見回りに来た担任教師に教室で発見された。 雪斗が目を覚ますと、そこは病院のベッドだった。 最初の治療の段階でいじめがあったこと、更には虐待を受けていることまで判った。 教室で火傷はどうしたってできたりしないからだ。 これ程生徒がぼろぼろになって倒れるまでいじめ、虐待に気付けなかった担任教師は自ら退職した。 警察等には知らせず、公(オオヤケ)になって問題になるのを防ぐため篠崎家がいじめ、虐待の事実をもみ消した。 そのためいじめをした子供達には何の処分もなかったが、その中心にいた1人の男の子は転校していった。 篠崎荘司は、雪斗を引き取った。 雪斗の母親は、彼女の父親の篠崎荘司に雪斗をとられる形になったが、抵抗はしなかった。 雪斗はその連なる事実に一度ふさぎ込んだが、その後素直に篠崎荘司の跡取り息子、篠崎薫(シノザキカオル)の養子になることを受け入れた。 そして、雪斗は……今までの自分を隠し、篠崎家を薫に代わって継ぐことを篠崎荘司に誓い、中学2年になるまでに完璧な作り笑顔を身に付けたのだった。
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