壱章ー練ー

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道中は何事も、、、無くはなかったのだが、魔獣が出てきたり盗賊が出てきたりは一応した。 が、全て老紳士が一撃の下に沈めてしまったため私は何もしていない。どうやら老紳士は魔術士のようで強さも兼ね備えたgentlemanのようだ。 え?なんでジェントルマンだけ発音がいいのか?気にしないでください。 それからも盗賊が襲ってくる度に老紳士は千切っては投げ千切っては投げを繰り返してる内に夜になった。 ノックの音が聞こえた。 「失礼致します。今日はここで日が昇るまで馬を休ませたいと思います。お食事をご用意致しますのでお待ちください。」 用件を伝えると老紳士は出て行った。 「なぁ、ロック。我の飯はどうなるんだ?」 あ、そう言えばと思い出す。 「小鳥のままなら燃費がいいんでしょう?今日はその姿でいてください。そしたらあなたのご飯はパン一切れですみます。」 「相変わらず丁寧敬語のクセに内容は辛辣だな。まあ、いいが魔唱の新しい文字でも考えてろよ?まだあれは未完成だ。」 「ええ、わかってます。」 そんなやり取りをしながら夜は更けていった。
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