壱章ー練ー

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ーーしばらくお待ちくださいーー 「「ずびばぜんでじだ。」」 私の前には土下座する全身黒こげの王と全身凍傷の王が泣きながら謝ってきた訳です。うん、素直なのはいいことです。 「で、何に対して楽しようとしてたんです?」 「それは、、、」 駄王が言葉を濁す。  「ロック、今この世界に魔力を使う力は大きく分け何種類あると思う?」 マオは唐突にまじめな顔で尋ねてきた。顔は泣きはらしたままだが。 「種類ですか、大きく分けるなら「魔法」「魔術」「魔導」ですね。それが何か?」 「ああ、しかし最近そのどれともつかない力を使う集団が出て来たんだ。そいつらはどの国に属しているのかも、何者なのかも分からないんだ。」 前にも言ったが新しい技術はそんな簡単に出来るものではない。 「それと今回の件に何の関係が?私には関係性がわからないんですが。」 「それはマオが話すより私から話そう。」 と駄王は立ち上がった。 「実は今から三年前先代の王、まあ私の父がある研究をマオと共にしていたんだ。新しい技術、より簡易にしかし効力は高い、、、そんなある日、父は暗殺され研究資料が盗まれた。」 確か、先代の王は病死と発表されたはずだ。そんな裏があったとは驚きだ。
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