壱章ー練ー

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そういえば先程からマオは普通に前王と現王との関わりをサラッと暴露しているが重大な事だろ。 「マオは魔王ですよね?私の記憶が正しければ魔王、魔族は人族とは敵対しているはずでは?」 「それはマオの前の魔王までだよ。マオは争いをあまり好まなくてね、裏でこうして盟約を組んでいたんだ。更に魔族は元々個体数が極端に少ない、今回の作戦で魔王はたおされ非好戦的な魔族は人間に化けて王都に迎え入れている。」 大体理解は出来た、しかし最も知りたいことが残っている。マオが言い回ったのがあんなに早かったのは、駄王が一枚噛んでいるとなれば納得は出来る。しかし、私を選んだ理由がわからない。 「何故私が魔王を倒したことにしたんですか?」 駄王はそれを聞くと若干苦い顔をした。 「うむ、実はサティノル君には例の集団に対する牽制・抑止力になってもらいたいのだ。勿論他の意味もあるが。」 つまり、私は魔王を倒した英雄として例の集団及び他国への抑止力役割を果たせと言うことですね。 「しかし、私は最近まで何の力もないただの村人でした。と言うことはマオが魔唱の技術を託してくれたのは計算済みな、、、、、、?」 ん、待てよ?魔唱は私の論文を元にして造ったものだ。しかも私の特異体質あっての技術、しかもマオは私の特異体質をしらなかった。と言うことは魔唱はたまたま二人の知識・理論・技術が噛み合って完成した。と、いうことは、、、、、、 「陛、、、駄王、マオにも隠してる協力者がいますよね?」
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