壱章ー練ー

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「申し訳ありませんがルナ、私は今から大事なO☆HA☆NA☆Siがありますので、少々王妃様と席を外していただいてよろしいでしょうか?」 あくまでルナは王女なので、かなり遜った言い回しをつかう。 そして、ルナはしぶしぶ頷いたが意外なことに王妃が食い下がってきた。 「あら、私も聞いてはいけませんか?」 と少々、、、あくまで少々(大事なので二回言いました)高圧的に王妃が尋ねてきた。しかしこれは下手すれば国家機密、例え王族でも、危険が伴うためおいそれと教えることはでない。 「こればかりは、、、申し訳ありません王妃様。」 丁寧に断りを入れる。何故なら私は階級は平民で相手は王妃だ、普通なら会話さえする事もできない存在にあまつさえ命令紛いのことを言っているのだ。 「、、、分かりました、では後でその魔唱?でしたっけ?その技法の成果を模擬戦で見せてもらいますね。勿論相手は私です。」 「あ、はい、それくらいな、、、、、、はい?」 王妃は言いたいだけ言うとルナを連れて謁見の間から出て行った。ルナはチラチラと此方を見ていたが。 「うぇ?王妃様と模擬戦!?ちょ!駄王どういう事ですか!?」 とボロボロの駄王に問い掛ける。うわぁ 、もう姿に威厳も糞もないです。 「もう、駄王でいいよ、、、。で、ミリアルのことだっけ?ミリアルは世界に6人しかいない“魔導士の「極士」”だよ?」 この駄王サラッと国家機密ばらしましたよ? 「極士」とは 極士とはそのままの意味で“その力を「極」めし「士」”ということである。極めたと言うことは何かしらの基準がある。 それは魔法士の場合なら、初級~ノヴァ級を全て扱え且つ対人、対獣、多対一の戦闘基準をクリアしある一定の実績が認められると「極士」に選ばれる。 魔導士の場合、魔法士よりも難易度が上がる。魔導士の場合最上級~ノヴァ級の魔導陣をその場でカードに刻み発動させる。しかし、それを対人、対獣、多対一の戦闘中に行うのだ、その難しさは尋常ではない。 先にも述べた通り魔導陣は少しでも展開、術式を刻み違うと良くて不発悪くて暴発して命を落としかねない。 そのため極士の6人の内4人は魔法士で残りの2人が魔導士だ。 因みに魔術士は極士にはなれない。魔術は魔具に一系統の魔法が事前に込められており、魔力を少量込めることでトリガーとなり発動する所謂、補助具の為である。
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