壱章ー練ー

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あれは本当に恐れている顔ですね、、、確かにそんなコト両親、特に母さんに話した暁にはミンチどころか塵さえ残ってませんね。 因みに母さんは“月”の極士で、父さんは有名な魔具職人兼魔術士である。当初は私の体質のことを自分のせいだと母さんは悔やんでましたねぇ、、、そして、体質のことを聞いた研究者が強引に連れていこうとしたもんだから母さん、研究者と研究所を地図から消しましたっけ。 本来ならおっとり系の人なんですが怒ると性格が変わるという良くあるあれなんです。 極士は基本的に身分が最重要国家機密扱いになるのでごく一部の人しか知らないのである。因みに今いる極士の6人は“月”“水”“闇”“光”“雷”“空間”である。 「まぁ、己の都合で私を所謂兵器と同等の扱いで戦場へ出そうとするんですから、両親も協力してたとはいえ、まさかこんな事をするなんて思ってもみなかったでしょうね。」 駄王の顔色が明らかに悪い。もう顔面蒼白という表現がぴったりなくらい顔色が悪い。大方バレた時の処遇を想像しているのだろう。 「サ、サティノル君、、、どうか、どうかこのことはご両親には内密に!!」 本何度目か忘れた駄王の土下座。この数十分で更に磨きがかかっている。
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