双子、異変、ドラゴン

5/43
1106人が本棚に入れています
本棚に追加
/419ページ
「どうして、狂暴化した」 『普段は温厚な性格のはずじゃ、これは魔力を感じるな』 「最初のドラゴンと同じ?」 『そう考えていいじゃろう、この世界のモンスターは元々ドラゴン以外は存在しない。 ドラゴンは自然と調和した存在だったからな、なんらかの理由があるのだろう』 俺は暴れる幼児をセーレを呼び出して押し付け、クロノスフィールドを解除しようとした。 『待つのだ・・・』 声が聞こえた気がした。 まさかと思うけど 「あんたか?」 目の前のメタルドラゴンを見上げる。 クロノスフィールドを持って意識がこちら側にあるということは、このドラゴンただものではない。 『私は今、制御を失っている。 自分の意識が消えかかっていることも分かる。 ・・・もうもたないだろう。そこでおぬしにたのみがある』 「ああ、何だ」 なんとなくだが、俺には想像がついていた。
/419ページ

最初のコメントを投稿しよう!