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そうこうしているうちに無情にも昼休みはやってくるもので。
オレは落ち着きなく教室の時計をチラチラ見た。
そんなオレに対して目敏い真琴。
「そんなに早く行きたいワケ?」
「なワケねーだろ!」
ああ……一瞬で昼休みが過ぎ去ってほしいと願ったのは生まれて初めてだ……
…そもそもなんでこんなに過敏になってるかって?
夜神と屋上で昼休みを(半強制的に)過ごすのは今回が初めてじゃない。
だからこそ、だ。
あんなわざわざ脅しというオプション付きのメールを寄越してくるということは、何かあるハズ。
キーンコーン…
「!!」
遂に、午前の授業の終了のチャイムが鳴ってしまった。
憂鬱と恐怖が入り混じる中、オレは鞄を引っ提げて席を立った。
「いってら~。健闘を祈る。」
親友だったハズの真琴の呑気な声を背中に受けて、オレは教室を出た。
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