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『関係ない』
まただ。
またコイツは、その一言でオレを遠ざけようとしてくる。
いつだったか暴走族と関わった時も、夜神は関係ないと言い張ってオレに言おうとしなかった。
「関係ないって何だよ｡」
「………」
「都合が悪くなると、関係ないで済まそうとするんだな｡」
「これは俺の問題だ。だからアキが関わらなきゃなんねぇことじゃねぇ｡」
なんだソレ。
何があったか言う前に、オレには関係ないと断言された。
「関係あるかないかは、お前だけが決めることじゃない。オレに一言もなく今日一日休んだんだ。説明くらいするのが筋だろ｡」
語気を強めてそう言うと、それまでオレから顔をそらし続けていた夜神がこちらに顔を向けた。
その表情からは感情と名のつくモノは一切消えていた。
「…俺の行動の理由を、いちいちアンタに説明する義務はねぇだろ｡」
夜神が、オレに向かってこんな冷ややかに言い放つのは、いつぶりだろう。
またオレは、夜神の逆鱗に触れてしまった───らしい。
誰にだって触れてほしくないモノはある。それはわかってる。
だけど───大切な人が、誰にも何も言えないまま１人で抱え込んで苦しむのは嫌だ。
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