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今は。 「恋人面じゃなくて、恋人だろっ…!」 今は、ちゃんと恋人だ。 お前を想ってる。 すごく大切で、傍にいたくて、絶対に失いたくない。 「恋人だから知りたいって思うのは当然だろ? お前が何かを抱えて悩んでるのはわかってる。それを聞いてオレも一緒に悩みたいと思うのはそんなに迷惑なのかよ?」 「………」 「他の奴ならここまで聞いたりしない。お前だから知りたいんだ。それにお前が何を抱えてても、オレはお前から離れたりしないし、見限ったりもしない。」 一歩一歩、踏みしめるように、夜神に歩み寄る。 トン、と夜神の胸に頭を預けるように寄りかかった。 夜神はそれを拒絶することなく、だからと言って抱きしめてくれることもなく、ただ立っている。 「むしろ、オレは。」 声が震える。 泣くつもりなんかないのに。 「お前が何も話さないままオレから離れていくんじゃないか───それが怖い。」 泣きたくないのに。 気持ちとは裏腹に、涙腺が緩むのをどうすることもできない。
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