8152人が本棚に入れています
本棚に追加
広島か…
隣に座る夜神を一瞥する。
ぼんやりと地面を見つめる横顔からは、何を考えているかわからない。
「───それで、お前は何て答えたんだ?」
…本当は、訊かなくてもわかってる。
「まだ何も言ってねぇよ。」
やっぱり。
行くか行かないか答えていれば、今日夜神が学校を休むことはなかったと思う。
だって。
「まぁ、保留にしたところで、返事は決まってるけどな。」
「…嘘だ。」
「あ?」
「本当は、迷ってるんだろ?」
付いて行くか、行かないか。
夜神は迷ってるんだ。
「1人で冷静に考えたいから、今日休んだんだろ。」
最初のコメントを投稿しよう!