選択

45/57
8145人が本棚に入れています
本棚に追加
/805ページ
一緒に屋上で昼休みを過ごしていた海翔のその一声で。 その場が一気に静まり返った。 え───? ドクン、と心臓が嫌な音を立てた。 「………」 “silver moon”の面々の視線が、オレに集中する。 「…喫茶店?」 夜神の低い声。 剣呑な響きを含んだソレに、オレは思わず身震いした。 「ボク、たまたま近くを通ったんだけど、喫茶店の中に見覚えのある人がいるなーと思って。そしたら暁クンで、もう1人向かい側に座ってたけどアレって───」 「オ───オレの父親!」 ベラベラと余計なことを喋る海翔を遮り、オレは声を張り上げた。
/805ページ

最初のコメントを投稿しよう!