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あくまで頑なに、家族を拒絶する夜神。
夜神が家を出るまでどんな思いで暮らしてきたかは、オレにはわからない。
オレには普通に家族がいるし、どちらかの親を亡くしたりしたこともない。
だから夜神の孤独を理解はできても、共感なんてできるワケがないのだ。
だからオレがどれだけ偉そうなことを言ったって、夜神は受け入れないだろう。
それでも。
自分を大切に想ってくれている家族と一緒になって、不幸になる奴なんていないと思うんだ。
だからお前が家族に付いて行くことで、それがお前の幸せに繋がるって、オレは信じてるよ。
…だから、お前がどうしても首を横に振り続けるなら、こちらとしても強行手段を取らせてもらうしか。
ない。
「…あー、もうっ! わかった!」
「!?」
突然大声を出したオレを、夜神は驚いて見上げた。
しょうがないのだ。
流石のオレもだんだん頭にきたんだから。
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