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「………」
恐る恐る、メールボックスを開く。
案の定、大量のメール。
送り主は予想通りの人物だった。
夜神 諒。
距離を置く宣言をしてから、オレは徹底的に夜神を避けた。
勢いで宣言してしまったものだから、だんだん自分の行動の子どもっぽさにジワジワ羞恥心が込み上げてきたけど。
でも宣言したからには、やらねば。
朝はいつもよりかなり早めに家を出た。
昼休みも、校内の自習室や図書室に身を潜めて過ごした。
帰りは遅めに。
真琴にも少しばかり協力してもらっている。
そんなオレの徹底ぶりに、真琴は呆れていた。
呆れつつも協力してくれるあたり、流石オレの親友。
prrr…
「…っ!」
突然鳴り出した着信音に、思わず体が跳ねた。
今オレがいるのは図書室。
司書に睨まれる前に、オレは急いで図書室を出て相手を確認した。
…夜神かと思ったけど、今回は違った。
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