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「この曲って、ラブソングだよね?彗はラブソングはかきたくないって言ってたのに、珍しいじゃん。」
「僕は書いてほしいなぁ、ラブソング。
彗なら、どんな歌詞だってかけるって。
絶対、よくなるよ。」
彗はおおきなため息をついて、ライターで煙草に火をつけた。
「それが、那智のいう様にかけたらいいんだけどさぁ、なかなかかけないんだよ。
いつもは、割と自信をもってかいてるんだ。だけど、その自信が本当にないっていうか…。
今回のモデルはゆ…」
“夢の中の人”と、危うく言いそうになった。
本当の話だけど、どう思われるかわからない。
俺だって、27歳にもなって夢の中の君へ捧げる歌なんて、痛々しいのはわかってる。
それでも書きたくて仕方がない。
どうしようもない気持ちがあふれてくる。
「ゆ?モデルがいるんだ、だからやけにリアルなんだ。」
斗也はにやにやしている。
どうやら彼女ができたのかとでも思っているのだろう。
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