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話が解決するまでもなく、そのマンション壁側を蜘蛛のように這いつくばって上がってきたアッツインダーを、えあが発見したのだ。
「あの怪物……額に男の人を取り込んでるわ」
「えっちゃん、どれってもうすぐこっちに来ちゃうよ!!」
「男の人……剣道部の先輩にそっくりだったわ」
「何ですって!?」
突如として、アッツインダーを白い光が輝きだした。その蜘蛛型生物の進行方向をずらすことができたという。
「今だ!! これを受け取れッシンク」
シャーベンと同じ姿形の妙生物がどこからともなく突如として出現しだしたのだ。
「遅かったッベン。何してたッベン!! アイシンク」
「説明は後だシンク。二人の少女たちよ、このブローチを首にかけ、クーレッシュと唱えるシンクー!!」
放り投げて渡されたブローチを、えあとすずは上手くキャッチした。素早く首に下げて、掛け声をシンクロしてみせた。「いくよ!!」と、えあが「ええ」と、すずが呼応しだす。
「クーレッシュ!! クールダウン!!」
唱えた後、みるみるうちに、その女子高生たちの姿がバトルコスチュームにスーツアップしていった。
「すがすがしい大気の柔和、クールファイン!!」
えあはクールファインに変身した。
「夜風が穏やかに吹きだす。今をときめくクールウェーブ!!」
すずはクールウェーブに変身した。
最後に決める格好の台詞が、やる気を示しだした。
「激しい夏を吹き飛ばす、涼しい意志。暑さを消し去るクーレッシュ!!」
見事、二人はシンクロさせてみせた。
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