ーシロツメクサの花冠ー

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ある日のこと。 あめん子の社に末弟のあめが泣きながらやってきました。 あめはいたずらっ子で、よくまどかに怒られては泣きながら社に来るのですが、今日は少しだけ様子が違います。 あめん子は気になって、ひょっこりと顔を出しました。 「あめ、またまどかに怒られたの?」 あめん子があめを覗き込むと、あめは首を強く振ってぎゅっと身体を縮こめました。 ひっくひっくと苦しげにしゃくりあげながら、あめはあのね、と小さな声で言いました。
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