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A「そろそろオレもバイトせなあかんな……そや、駅前でとってきた求人雑誌あったな。
(求人誌を手にとって見る)うーん。いいとこないなあ。
ま、近場で働けたらいいか。新しくオープンした店とかないかな。そのほうが人間関係が築きやすそうや。
おお、あったあった。ここのラーメン屋、そいえば駅の近くにできとったな。
なになに。”雑誌でも紹介されたラーメン屋”か。時給800円。まずまずやな。
オレ、ラーメン好きやから、ここで働いてみよっか」
といって、ラーメン屋につく。看板を見あげて。
A「お、あった。ここやここや。(看板の文字を読む)”テレビに出た!!ラーメン屋”か。へえー。けっこう有名なラーメン屋なんや」
と暖簾をくぐり扉を開ける。
A「ガラガラガラ。あのお、すいませーん!」
B「ヘイ、らっしゃい!」
A「あの、求人雑誌の募集を見て、来たんですが」
B「あぁ、そうですか。それじゃあ、店長を呼びますね。店長~。(と奥へ入って)はいはーい。(と自分が出てくる)君かい。バイトの面接に来てくれたのは」
A「いや、同じ人じゃないですか」
B「うちはね。従業員は、私と君だけなんだよ」
A「え、僕、もう従業員の一人に数えられてるんですか!」
B「そう。合格だよ」
A「早や! まだ名前も聞いてないのに! 履歴書も見せてないのに」
B「そんなものいらないよ。ウチはきっちりしているんだ」
A「きっちりしてないでしょ。履歴書も見ないうちから」
B「それで、いつから働きに来てもらえるんだい?」
A「そうですねえ。じゃあキリよく、来週の月曜日からとかどうですか?」
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