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ケルベロスが口にくわえている腕は光の粒子となり、消える。
「っあ……!!?」
シスターは何が起きたのかわからないのか、目を見開き、バランスが取れずに少しふらつく。
右へと目線を反らすと、さっきまで繋がっていた腕がないことに気がつく。
「あぁぁぁあぁぁぁぁ!!
私のっ……私の腕が……!?」
苦痛に顔を歪め、脂汗をかきながら必死に肩を押さえ、止血しようとする。
「このっ!犬ッコロがぁ!!」
怒り狂ったシスターは先程と同じように光の弾を放つ。
口調が変わっているのは、こっちの方が本性だからかな。
「ギャウッ!!」
そのすべての弾がケルベロスに直撃し、ケルベロスは倒れてしまう。
やっぱり、この程度じゃ殺せないか……
血が止まらない。
体が急激に冷たくなっていく。
このまま私も死んじゃうのかな?
「どいつもこいつも馬鹿にしやがって……ぶっ殺す殺す殺す!!」
そう叫び、シスターがフェリオに向けて弾を放とうとした瞬間。
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