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放課後。
僕はいつものようにいつもの空き教室の戸を開ける。いつも通りちょっと開けにくかった。
その部屋に入るとやはり今日もいた。
いつものメンバーが。
「おはよう、安達君」
と髪の長い女子生徒が声をかける。
「いや、もう午後です。姫川先輩」
「こんにちは、安達君」
「こんにちは、山中先輩」
今度は姫川先輩の隣にいた大人しそうな眼鏡の先輩と軽く挨拶する。
「やあ、安達!相変わらず今日も無個性だなー!」
「第一声からいきなりどストレートに失礼なこと言うね、咲夜は」
「で、でも…安達君は個性が無いことが個性だと思うよ…?」
「うん。フォローのつもりで言ったんだと思うけど全然フォローになってないからね、薫」
見た目美少女な薫、見た目美少年にも見えるボーイッシュな咲夜の篠崎兄妹と軽く話した後、
「それで姫川先輩、今日は何するんです?」
「んー。今日は特にやりたいことも無いし…。とりあえず今日は適当にだべってましょうか」
これが僕の、今となってはいつも通りの日常。
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