“ れもん喫茶

6/11

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
店内に入ると れもんの香りが漂う。 本当にごくある喫茶店だった。 だが一つだけ気になるのが れもんしか置いていないコト。 何か珍しさを感じた私は れもん喫茶が気に入っていた。 彼に連れられ椅子に座ると 一言つぶやいた。 「 ちひろちゃんはれもん好き?」 好きって言う人は滅多にいない に決まってるでしょ。 「 私は結構好きかも」 思ってもいない事を口にした。 彼はなんだか笑っていた。 「 笑わないで下さいー」 頬を膨らませ椅子をクルクル回す。 「 だって顔に書いてある」 私は顔に出やすいんだ。 「 れもんが好きって言う人滅多にいないでしょ?みたいな」 ほぼ当たっていて焦りを感じた。 なんだこいつ。 心の声読めてしまう人か。 「 な 名前は?」 話をそらすかのように聞いた。 「 ひーみつ」 本当に謎な彼。 謎な彼 藤末のぞみ (17) 短髪で髪色はこげちゃ。 何しろ笑顔が可愛い。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加