明子

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病院の1日は、3時半には終わる 「明子ちゃん、一緒に帰ろうよ」 僕は明子ちゃんの小さな後ろ姿に声をかけた 「いいよ」 明子ちゃんが振り向く 顔の血色がいい 僕たちは一緒に帰り、駅前のマクドナルドで話し込むことになった 僕はビッグマックとコーラ、明子ちゃんはチキンナゲットとマックシェイク 僕たちは携帯のアドレスを交換した 「明子ちゃんってさ、夏はどこか出かけるの?」 「海に行くよ」 「本は好きだよね」 「好きだよ」 「良かったら今度、渋谷に本を見に行かないかな?」 「いいよ」 僕たちは本はともかく、渋谷に行くことになった 本なんてどこでも買えるが、明子ちゃんと渋谷に行きたかっただけなのだ
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