聖戦への幕開け

9/14
前へ
/107ページ
次へ
フィーネとフィナーレが仲良く(?)ツリーハウスに戻ると、そこには自称フィーネ様の弟子が待ち構えていた。 「あっ! フィーネ様フィーネ様ぁ~♪」 フィーネはリヤンをスルーしてフィナーレに女々しく抱きつく。 もはや感心するレベルのストーカーですね♪ 「お兄様お兄様♪ あそこにストーカーがいます♪ 助けて下さい♪」 「フィーネ様ひどいですぅ!」 フィナーレは頭を抱えるが、どちらの見方をするのかは決まりきっていた。 「仕方ねぇな……」 フィナーレは新月を出し、リヤンを狙った。 「フィーネ、明らかにお前の方が強いだろ…… 俺がやる意味あるのか?」 「だって、見てる方が面白いじゃないですか♪」 「はいはい……」 次の瞬間、フィナーレは矢を放った。 ところが…… ズバッ! 突然現れた何者かに矢を切り落とされてしまった。 「聖奈……」 フィナーレが思わず名前を口にする。 「その様子だと、フィーネが記憶喪失らしいという話は嘘だったの? 裏屋の情報だったからもしかするとと思って来たけど、純白のワンピース以外はいつもと同じじゃん。 いや、そのワンピースがイニーツィオに貰ったものだとすれば、他にも……」 と、そこまで言ってから背後にいるリヤンを見る。 「あ、邪魔して悪かったね。 続きをどうぞ?」 そう言って、ささっと避ける。 「って、リヤンを助けたんじゃないのかよ!」 フィナーレが思わずツッコミを入れる。 「別にフィーネのお楽しみを奪う気はないよ? リヤンがどうなろうと関係無いし。」 「だいぶ性格変わったな……」 どうして俺の周りの女は…… 「はぁ……」 「お兄様、幸せが逃げますよ♪」 「ほっといてくれ……」
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加