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フィーネとフィナーレが仲良く(?)ツリーハウスに戻ると、そこには自称フィーネ様の弟子が待ち構えていた。
「あっ!
フィーネ様フィーネ様ぁ~♪」
フィーネはリヤンをスルーしてフィナーレに女々しく抱きつく。
もはや感心するレベルのストーカーですね♪
「お兄様お兄様♪
あそこにストーカーがいます♪
助けて下さい♪」
「フィーネ様ひどいですぅ!」
フィナーレは頭を抱えるが、どちらの見方をするのかは決まりきっていた。
「仕方ねぇな……」
フィナーレは新月を出し、リヤンを狙った。
「フィーネ、明らかにお前の方が強いだろ……
俺がやる意味あるのか?」
「だって、見てる方が面白いじゃないですか♪」
「はいはい……」
次の瞬間、フィナーレは矢を放った。
ところが……
ズバッ!
突然現れた何者かに矢を切り落とされてしまった。
「聖奈……」
フィナーレが思わず名前を口にする。
「その様子だと、フィーネが記憶喪失らしいという話は嘘だったの?
裏屋の情報だったからもしかするとと思って来たけど、純白のワンピース以外はいつもと同じじゃん。
いや、そのワンピースがイニーツィオに貰ったものだとすれば、他にも……」
と、そこまで言ってから背後にいるリヤンを見る。
「あ、邪魔して悪かったね。
続きをどうぞ?」
そう言って、ささっと避ける。
「って、リヤンを助けたんじゃないのかよ!」
フィナーレが思わずツッコミを入れる。
「別にフィーネのお楽しみを奪う気はないよ?
リヤンがどうなろうと関係無いし。」
「だいぶ性格変わったな……」
どうして俺の周りの女は……
「はぁ……」
「お兄様、幸せが逃げますよ♪」
「ほっといてくれ……」
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