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ドンドンドンドン!!
リヤンを囲むようにして四方を土の壁が覆った。
フィナーレが最も得意とする魔法は風魔法、火魔法、土魔法だ。
ただし、風魔法と火魔法はフィーネには及ばない。
唯一、フィーネが得意ではない土魔法だけはフィーネよりも上手い。
最後に上部分も土で蓋をする。
「さーてと、ここからが俺の腕の見せ所だ。」
そう言うと、リヤンを閉じ込めた土の色が変化していく。
「ウルツァイト窒化ホウ素。
さすがのリヤンも素手でこれは壊せないからな。
安心しろ、空気孔くらいなら作ってやる。」
フィナーレがドヤ顔で言う。
「さすがはお兄様です♪
ウルツァイト窒化ホウ素は最も硬い鉱物ですからね♪
もちろん、ダイヤモンドよりも硬いんですよ♪」
この魔法、私ではきっと魔力が足りませんね。
お兄様が翼を使っているからこそ出来る、高度で魔力を消耗する大魔法です。
「さて、これでようやくリヤンを閉じ込める事が出来ました♪
お兄様はいつでも私の味方ですね♪
でも、縛り付けるとか言ってたくせに、閉じ込めてるだけですね♪
有言不実行のお兄様~」
「別にそれくらいいいだろ!
結果的に自由を奪ったんだからさ。」
そんな事を言っていると、閉じ込められたリヤンがフィーネに助けを求める。
「フィーネ様、助けて下さぁい!」
「リヤンはおとなしくそこで待ってなさい♪
私は聖奈とちょっと遊ばないと行けないので♪」
フィーネはそう言うと、長らく待たせていた聖奈に向き直る。
「私と遊びたいですか♪
それとも、お話ししたいですか♪」
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