聖戦への幕開け

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「フィーネ、あなたと話がしたい。 聖奈として、ベスティアとして、今の私はどちらも中途半端な存在でしかない。 だからこそあなたに頼みたいの。 私と協力してあの3人の神を倒して! これはあなたの母であるイニーツィオの願いでもある。」 「そんな話だろうと思ってました♪ それにしても聖奈さんは性格が変わりましたね♪ 今の意見は聖奈さんのですか? それとも、ベスティアですか?」 フィーネはからかうように言った。 「どちらも私なんだからそんなことどうでもいいでしょ? それで、返事は?」 「協力してあげないこともありませんよ♪」 フィーネの返事は意外なものだった。 てっきり、拒否されるだろうと考えていたのだ。 ところが、聖奈が安堵したその瞬間。 「ただし、条件があります♪」 と、一言付け足した。 「トドメは私が刺します♪」 それはどちらかの死を意味する条件だった。 「フィーネ、あなたはその条件の意味を分かって言ってるの?」 「もちろんです♪ 協力はしますけど、トドメは私が刺します♪ そして聖奈さん、あなたはあの3人の神を倒した後は用済みです♪ お母様の隣にいるのは私1人で十分ですからね♪ たとえ聖奈さんが私を殺す事を望んでいなくても、お母様以外に自然の女神は1人で十分です♪ 私たちはいずれは殺し合わなければならない運命なんですよ♪」 そう言っているフィーネはどこか楽しそうだ。 殺す事を楽しいと感じる狂った半神。 フィーネの強さはあの3人を確実に倒す為には必要だ。 協力はしてくれる。 問題はあの3人を倒した後。 私がフィーネに負ける? そんな事は心配してない。 じゃあ、私は何を心配している?
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