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聖奈が倒れた後、レンの手によって聖奈の体は保健室に運ばれていた。
最初の頃はレンがつきそっていたが、2時間だった今は聖奈と保健の先生以外は誰もいない。
「きっと疲れていたのね。
まるで死んでしまったかのように眠っているわ。
もうそろそろ起きてもいい頃だけど、この様子じゃまだ起きそうにないかな。」
保健の先生は、そうつぶやくと保健室から何かをしに出て行った。
保健室には聖奈以外に誰もいない。
その時!
バサ!!
聖奈が起き上がった。
「ハァーハァー。」
息が上がっている。
今の夢はただの夢?
それとも現実?
どうして保健室にいるんだろう?
寝てただけなのに……
チクタクチクタク………
時計の音が大きく聞こえる。
勝手に外に出ちゃっても大丈夫かな?
その時、ふと風雷のことを思い出した。
夢にしてはリアルだったなぁ~。
私の中にモンスターが封印されているとか、私は風と雷を操れるとか言ってたけど……
まさか本当なんてことは……
聖奈はとりあえずベットから降りた。
そして、ちょっとためしに風を操る動作みたいなのをしてみた。
しかし、何も起こらなかった。
「まっ、夢は夢か……」
きっと今朝のことばかり考えていたからあんな夢を見たんだ。
でも、ちょっとガッカリかも。
その時、聞き覚えのある声が心に響いた。
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