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ピーンポーン! インターホンの音で聖奈は目が覚めた。 時計を見てみると午後8時。 両親が帰ってくるにしては早い。 誰だろうと思いながらインターホンの画面を見てみると、なんとレンだった! わあ、どうしよう!! 寝起きだし、制服のまま着替えてないし! でもしょうがないよね? 待たせるのも悪いし…… 聖奈はあわててドアを開けた。 「どうしたの? こんな時間に……それに、どうして私の家が分かったの?!」 「ごめんなさい、こんな時間に。 ですが、どうしても話したい事がありまして。 聖奈さんの家はちょっと調べれば分かる事です。 こんな所で話すのもなんですから、ちょっと散歩でもしませんか?」 「えっ、だったら私の家に入れば?」 「いいえ、大丈夫です。 聖奈さんさえよければ一緒に散歩してくれませんか?」 レンくんに誘われて断る女の子がいるだろうか? 少なくとも、私のクラスの女の子の中にはいないだろう。 もちろん、私も含めて。 「私はもちろん大丈夫。」 「ありがとう。 じゃあ、行きましょうか。」 聖奈は戸締まりを確認してからレンくんと散歩に出かけた。 まるでカップルみたい…… 聖奈がそう思っていると、レンが話し始めた。 「覚醒はどのくらい進んでいるんですか?」 「まだ、風雷とテレパシーできるくらいだよ。」 「その事は知っています。 指輪をはめたのが今朝ですから、そのくらいの予想は僕でもできます。 僕が知りたいのは、ベスティアとしての覚醒の事です。」
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