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巨大なマンホールの下は階段になっていた。
その階段を下って行くと、通路のような場所に出た。
いくつかの道に分かれていて、おそらく他の地上への出入り口に繋がっているのだろう。
通路の幅はとても広くて、道路のトンネルと同じくらいある。
聖奈と風雷は通路をまっすぐ進んだ。
どうして進む方向が分かったのかというと、通路に矢印で本部と書かれていたから。
とても分かりやすい。
そして、少し歩くと東京ドームサイズはある巨大な空間にたどり着いた。
正しくは、その空間を見下ろせる場所に出た。
巨大なその空間の下で人々が行き交っている。
一言で表せば、小さな街がある。
ふと、上の方を見てみると、なんと空があった。
もちろん人工の雲と太陽の。
学校の地下にこんな凄いところがあるなんて今まで気づきもしなかった。
聖奈はすぐそばに下へ降りられる階段があるにもかかわらず、手すりを跳び越えて飛び降りた。
風雷もついてくる。
風を使ってゆっくりと降下していき、一番下に降り立つと行き交う人々は全て聖奈と年が同じくらいで、聖奈の通っている学校と同じ制服を着ている事が分かった。
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