16人が本棚に入れています
本棚に追加
/107ページ
それなのに、誰1人として聖奈が知っている人物はいなかった。
(どうして同じ制服を着ているの?
それに、私と同じくらいの人ばかりだし……)
(地上へ出た時にもし見つかってしまっても誤魔化せるでしょう?)
(ふ~ん……)
聖奈は取り敢えず街の中を歩いてみた。
どこにでもありそうな街並みが続いている。
違うところと言ったら、街中をモンスターが歩いている事だ。
空には飛んでいるモンスターもいる。
一番奥まで辿り着くと、なんと聖奈の住んでいる家があった。
「どうしてこんな所に私の家が?」
「再現させていただいただけですよ。」
気づけば、聖奈の隣にレンが立っていた。
「本物ではありません。
聖奈さんの家そっくりに建てたんです。」
「っていう事はもしかして……」
「はい。
ここに住んでいただきます。
マゴスは基本的に人と交わりを持ってはいけません。
時の流れが人とは違いますし、ましてや、あなたはベスティアの生まれ変わりです。
少なくとも、記憶が完全に戻るまではここに住んでいただきます。」
最初のコメントを投稿しよう!