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聖奈とレオンが武器庫から闘技場に戻ってくると、セラはさっそく聖奈の剣に気づいた。
「その剣……もしかして、かつてベスティアが使っていたという伝説の。」
「そうだ。」
レオンが言った。
「でもどうしてそんなものが武器庫にあったの?
今までそんなもの見た覚えはないけど。」
「武器庫の最も奥の壁の中にあったんだ。
見つけたのは聖奈自身だ。
どうやら、記憶が結構戻っているみたいだな。」
「そうね。
さて、私は別の用事があるから後はレオンに任せたわよ。
今夜の任務までに基礎くらいは出来るようにしておいて。」
「分かった。」
セラが闘技場を出て行くと、レオンはさっそく聖奈を個室へ連れて行った。
「悪いが聖奈、お前がベスティアだろうが関係ねぇ。
剣は戦ってこそ身につく。
少なくとも俺はそう信じてる。
さあ、かかって来い。
お互いマゴスなんだからそう簡単には死なないさ。」
「分かってる。」
そして、聖奈は剣を構えた。
剣を使った事なんてない。
だけど、それは今の私での話。
月神 聖奈としての話。
けど、記憶は体にだってある!!
そして次の瞬間、聖奈はレオンに向かって行った。
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