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別の方法……そんなこと言われても……
そんな事を考えながらも、聖奈はとっさに緋炎と同じ技を放った。
攻撃には攻撃を!
緋炎の炎と聖奈の炎がぶつかり合う。
しかし、攻撃力は僅かに緋炎の方が上だった。
聖奈はとっさの機転でもう一発、しかも風を送り込んだ炎を放った。
炎は緋炎の方へ押されて行った。
緋炎がさっとそれを避けると、炎は地面にぶつかって消えた。
(上出来。炎の威力は経験で上がるもの、私より劣るのは仕方のないこと。
さて、続けよう。)
緋炎がそう言うと、聖奈に向かって飛んできた。
早い!!
そして、尻尾を使って聖奈を叩き落としてしまった。
ドスッ!!
ものすごい音と共に砂煙が上がった。
砂煙がおさまると、そこに聖奈は立っていた。
(受け身をとったか。)
聖奈は飛び立つと、緋炎に炎と雷を合わせた技を繰り出した。
緋炎はそれをかわす。
しかし、緋炎がかわした先にはいつの間にか聖奈がいた。
(なるほど、ベスティアか。)
聖奈の瞳は銀色になっていた。
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