16人が本棚に入れています
本棚に追加
「お久しぶりですね♪
きじねこ、菊華♪
私を待ち伏せしていたようですが、何の用でしょうか?」
どうやら、この2人とフィーネは知り合いのようだ。
「依頼人については、守秘義務がありますのでご了承ください。
今回の私たちの仕事は時間稼ぎですので、お手柔らかにお願いいたします。」
そう言ったきじねこは、三つ編みのロングヘアーで赤と黒の和ゴスを着ている。
菊華はショートヘアーで、きじねこと同じく赤と黒の和ゴスを着ている。
お揃いだ。
「依頼人はお兄様ですね♪
時間稼ぎが必要な依頼人なんてお兄様しかいませんから♪
それで、何分時間稼ぎしたいんですか?」
「さすがはフィーネさん。
30分ほどここでおとなしく待っていてくれませんか?」
「30分ですか~♪
嫌です。
お兄様を捕まえに行きます♪」
ドカーンッ!!
突然大きな音がして、なぜか菊華が遥か遠くへ吹っ飛んで行った。
みんなが絶句している中、フィーネが冷静に言った。
「追いつくのが早かったですね♪
リヤン。」
気がつけば、フィーネたちの後ろにバズーカを持ったリヤンが立っている。
今までどこにしまっていたのだろうか……
どこかスッキリした顔をしている。
「ふぅ♪
スッキリしたぁ~♪」
そして、きじねこは始まったと言わんばかりに頭を抱えている。
「フィーネさん。
リヤンをしつけていただかないと、こちらの仕事に支障が出るのですが……
まぁ、菊華も菊華ですが。
毎回毎回よくもまぁあんなに遠くまで飛ぶものですね。」
「リヤン。
今回はちょうど良いところでした♪
きじねこのお相手をして差し上げてください♪」
「分かりましたぁ!!」
リヤンは嬉しそうに返事をするなり、早速きじねこに向かって行った。
「さて、私達は先を急ぎましょうか♪
リヤンも置いて行けますし♪」
始めからそのつもりだったのでは?
聖奈はそう思ったが、口には出さないでおいた。
この子だけは敵に回したくない。
少なくとも、覚醒が全て終わるまでは……
最初のコメントを投稿しよう!