イニーツィオからの使者

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「お久しぶりですね♪ きじねこ、菊華♪ 私を待ち伏せしていたようですが、何の用でしょうか?」 どうやら、この2人とフィーネは知り合いのようだ。 「依頼人については、守秘義務がありますのでご了承ください。 今回の私たちの仕事は時間稼ぎですので、お手柔らかにお願いいたします。」 そう言ったきじねこは、三つ編みのロングヘアーで赤と黒の和ゴスを着ている。 菊華はショートヘアーで、きじねこと同じく赤と黒の和ゴスを着ている。 お揃いだ。 「依頼人はお兄様ですね♪ 時間稼ぎが必要な依頼人なんてお兄様しかいませんから♪ それで、何分時間稼ぎしたいんですか?」 「さすがはフィーネさん。 30分ほどここでおとなしく待っていてくれませんか?」 「30分ですか~♪ 嫌です。 お兄様を捕まえに行きます♪」 ドカーンッ!! 突然大きな音がして、なぜか菊華が遥か遠くへ吹っ飛んで行った。 みんなが絶句している中、フィーネが冷静に言った。 「追いつくのが早かったですね♪ リヤン。」 気がつけば、フィーネたちの後ろにバズーカを持ったリヤンが立っている。 今までどこにしまっていたのだろうか…… どこかスッキリした顔をしている。 「ふぅ♪ スッキリしたぁ~♪」 そして、きじねこは始まったと言わんばかりに頭を抱えている。 「フィーネさん。 リヤンをしつけていただかないと、こちらの仕事に支障が出るのですが…… まぁ、菊華も菊華ですが。 毎回毎回よくもまぁあんなに遠くまで飛ぶものですね。」 「リヤン。 今回はちょうど良いところでした♪ きじねこのお相手をして差し上げてください♪」 「分かりましたぁ!!」 リヤンは嬉しそうに返事をするなり、早速きじねこに向かって行った。 「さて、私達は先を急ぎましょうか♪ リヤンも置いて行けますし♪」 始めからそのつもりだったのでは? 聖奈はそう思ったが、口には出さないでおいた。 この子だけは敵に回したくない。 少なくとも、覚醒が全て終わるまでは……
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