覚醒

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夢の世界で、聖奈は立っていた。 何も見えない……真っ暗だ。 「ここはどこだろう? 私は確か学校で授業を受けていたはず……」 聖奈はあたりを見回した。 どこを見ても、真っ暗で何も見えない。 ところが、闇を見つめているうちに一点の光が見えてきた。 それはだんだん聖奈の方へ近づいてきて、やがてペガサスの姿になった。 それは美しい白いペガサスだった。 頭には鋭い角もある。 やられたらひとたまりもない。 ペガサスはゆっくりと聖奈に近づいてくる。 聖奈だけをしっかり見つめている。 聖奈の手が届く所まで近づいてきた時、聖奈の心に誰かの声が響いた。 (聖奈……) それはペガサスからの声に思えた。 「えっ、まさかあなたがしゃべっているの?」 夢だからありえないことでもないか… (そうよ。 他に誰がいるのよ。 聖奈、私の話をよく聞きなさい。) そしてペガサスは語り始めた。
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