16人が本棚に入れています
本棚に追加
/107ページ
夢の世界で、聖奈は立っていた。
何も見えない……真っ暗だ。
「ここはどこだろう?
私は確か学校で授業を受けていたはず……」
聖奈はあたりを見回した。
どこを見ても、真っ暗で何も見えない。
ところが、闇を見つめているうちに一点の光が見えてきた。
それはだんだん聖奈の方へ近づいてきて、やがてペガサスの姿になった。
それは美しい白いペガサスだった。
頭には鋭い角もある。
やられたらひとたまりもない。
ペガサスはゆっくりと聖奈に近づいてくる。
聖奈だけをしっかり見つめている。
聖奈の手が届く所まで近づいてきた時、聖奈の心に誰かの声が響いた。
(聖奈……)
それはペガサスからの声に思えた。
「えっ、まさかあなたがしゃべっているの?」
夢だからありえないことでもないか…
(そうよ。
他に誰がいるのよ。
聖奈、私の話をよく聞きなさい。)
そしてペガサスは語り始めた。
最初のコメントを投稿しよう!