イニーツィオとベスティア

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イニーツィオは純白の髪に銀色の瞳を持っていた。 純白のドレスを着ていて、大人びた印象だ。 「本来なら、こんな場所ではなく、ホテルにでも呼ぼうかと思っていました。 ですが、何かあった時に被害が少ないように、この場所にさせてもらいました。 さて、もう少し先にディナーテーブルを用意してあります。 行きましょうか。」 イニーツィオとベスティアが闇夜に去っていく姿をレンは見ているしかなかった。 ここから先は神の話。 人間が関わってはいけない。 「お兄様♪ 私と遊んでくださいね♪」 イニーツィオとベスティアの姿が見えなくなるなり、フィーネは剣を振り上げてフィナーレに斬りかかって行った。 キーンッ!! 剣と剣がぶつかり合う音。 そして…… バサッ!! 2人は同時に自らの翼を出した。 フィーネは純白の翼。 フィナーレは漆黒の翼。 「噂に聞いた通りの漆黒の翼ですね♪」 「やはり純白の翼か。」 同じように見えるが、レンから見ても決定的な違いがあった。 「痛そうですね♪」 フィナーレを見てみると、翼に血が付いている。 それに対して、フィーネの翼には一滴の血も付いていない。 「お兄様♪ その翼を手に入れたのはつい最近で、まだその翼を使いこなせてないようですね♪ 私はもう、完璧に使いこなせますよ♪」 「それでも、使わないわけにはいかないだろ? お前は甘くないし、正直、俺よりも強い。 神の力を使わなければ、あっと言う間に負けてしまう。」 フィナーレの剣がフィーネの剣を押し始めた。 フィーネが一瞬表情を変える。 お兄様も昔のままではないということですね…… フィーネは変身術を解き、純白のゆるふわロングヘアー髪に銀の瞳へと変わった。 ところが、フィナーレの攻撃が緩む気配はない。 昔は私を殺すことなんて出来なかったのに…… 「お兄様♪ もう、私を殺すことも出来るんですね♪」
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