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「貴様が自然の神で居られるのも後少しの間だ。
我らの時代を切り開いてやる。」
海神はそう言い残すと、残りの2人も連れて去っていった。
「イニーツィオ、一つだけ聞きたい事があるの。
これほどの力を持ちながら、どうして私の力が必要なの?」
その言葉は完全にベスティアのものだった。
イニーツィオはこちらに振り返った。
「正確には、あなたかフィーネの力が必要なのです。
500年程前、あの3人が私を殺す計画が始まりました。
あなたの記憶にも残っているでしょう。」
私は夢の事を思い出した。
そう、あれは実際に起きた出来事。
「私のモンスター達が次々と殺されいった……」
思い出すだけで心が苦しくなる。
「そう、あの事件は私が原因なのです。
あの3人が私に勝っているものは魔力量です。
ご存知の通り、私は強大な魔法が使えます。
ですが、私自身の魔力量は他の神に比べても少ない方です。
そこで、あの3人は私の魔力を減らしてから倒す事にしたようです。
その時に、私に魔力を供給する神は邪魔ですから、あなたを消そうとしたのです。」
私が狙われたのはイニーツィオのせい?
だから、あの時イニーツィオは悲しそうな顔をしてたの?
「もう、同じ過ちは繰り返したくありません。
せっかくあなたが復活したというのに、あの3人は再びあなたを狙っています。
今度は私の息子、フィナーレを使って……」
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